「就労移行支援を使って後悔した…」という声がネット上に増えています。実際、就労移行支援はすべての利用者にとってうまくいくサービスではありません。
しかし、失敗の多くには「共通のパターン」があります。それを事前に知っておくことで、同じ失敗を避けることができます。この記事では、現場で見てきた失敗・後悔の事例と、そこから学べる教訓をまとめます。
失敗事例1:最初の1社だけ見学して決めてしまった
Aさん(30代・うつ病)のケース
「家から近いから」という理由だけで1つの事業所に決めてしまいました。通い始めてから、プログラムが単純作業ばかりで物足りない・支援員の対応が事務的で相談しにくい、と気づきました。転所も考えましたが、「今さら変えるのも面倒」と2年間を過ごし、就職活動の支援も十分に受けられないまま期限を迎えてしまいました。
教訓:必ず複数事業所(最低2〜3か所)を見学・体験してから決めましょう。事業所によってプログラムの質・支援員の対応・得意とする職種は大きく異なります。
失敗事例2:体調が整っていないまま通い始めた
Bさん(20代・双極性障害)のケース
「早く就職しなければ」という焦りから、主治医に「もう少し様子を見ましょう」と言われていたにもかかわらず、就労移行支援を開始しました。最初の1ヶ月は何とか通えましたが、その後体調が急激に悪化し、緊急入院。利用期間の6ヶ月を空白のまま消費し、退所することになりました。
教訓:就労移行支援を始めるタイミングは必ず主治医と相談して決めましょう。「体調が安定していること」が就労移行支援を最大活用するための大前提です。
失敗事例3:訓練ばかりで就職活動が遅れた
Cさん(40代・発達障がい)のケース
事業所のスタンスが「じっくり訓練」型で、就職活動の具体的な支援(求人探し・面接練習・企業との交渉)がなかなか始まりませんでした。1年半が過ぎたころに「もう6ヶ月しかない」と焦りが生じ、十分な準備のないまま就職活動を開始。結果として就職が決まらないまま期限切れになりました。
教訓:事業所選びの際に「就職率」と「就職活動の開始時期」を確認しましょう。見学時に「いつ頃から就職活動に入りますか?」と具体的に聞くことが重要です。
失敗事例4:工賃目当てで就労継続支援と混同していた
Dさん(50代・身体障がい)のケース
就労移行支援と就労継続支援(A型・B型)の違いを理解しないまま利用を開始。「お金がもらえると思っていた」と後から気づき、生活費が厳しくなってしまいました。
教訓:就労移行支援の訓練期間中は原則として給与・工賃は発生しません。生活費の準備(障害年金・生活保護・家族のサポートなど)を事前に確認してから利用を開始しましょう。

後悔しない就労移行支援の使い方【まとめ】
- 主治医の許可が出てから開始する
- 複数事業所を見学・体験してから選ぶ
- 就職率・定着率・支援内容を事前に確認する
- 経済面の見通しを立ててから利用を開始する
- 「なんとなく通う」のではなく、目標と期限を明確にする
「就労移行支援は意味なかった」と感じる方の多くは、上記のいずれかに当てはまります。詳しくは「就労移行支援は意味ない?やめとけと言われる理由と向いていない人の特徴」もあわせてご覧ください。
失敗パターンを知っておくことで、あなたの就労移行支援の選択は確実によりよいものになります。



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