就労移行支援の対象者・対象障がい一覧【手帳なしでも使える?2026年版】

ビジネスカジュアルの女性 就労移行支援の基礎知識

この記事でわかること

  • 就労移行支援の対象となる障がいの種類(身体・知的・精神・発達・難病)
  • 障害者手帳なしでも使えるかどうかの正直な答え
  • 対象外になるケースと、その判断基準
  • 「自分は対象?」を確認するチェックリスト
  • よくある疑問(うつ病・ADHD・グレーゾーンなど)への回答

読了時間: 約10分


はじめに

「就労移行支援って、どんな障がいがある人が使えるの?自分は対象になるのかな?」

そう疑問に思っている方は、とても多いです。制度の名前は聞いたことがあっても、自分が対象かどうかわからないまま諦めてしまうのは、もったいないことです。

私は就労移行支援事業所でIT支援を担当しています。支援の現場では「こんな自分でも使えると思っていなかった」という声をよく聞きます。結論から言えば、対象の範囲は多くの方が思っているよりずっと広いです。まずこの記事で基本的な対象条件を確認してみてください。

画用紙の上に色鉛筆が添えられている

就労移行支援の対象者:基本的な条件

就労移行支援は、障害者総合支援法に基づく福祉サービスです。利用対象の基本条件は以下の通りです。

条件 内容
年齢 原則18歳以上65歳未満
就労状況 一般企業に就職していない(または離職・休職中)
障がいの状況 就労を希望しているが、一般企業への就職が難しい状況にある
医療・福祉の判断 主治医や支援機関が就労移行支援の利用を適切と判断している

特に「一般企業への就職が難しい状況」というのは幅広く解釈されます。体調が安定していない、スキルを身につける時間が必要、職場環境の配慮が必要など、さまざまな理由が含まれます。


対象となる障がいの種類【一覧】

① 身体障がい

視覚障がい・聴覚障がい・肢体不自由・内部障がい(心臓・腎臓・呼吸器・免疫機能など)が対象です。

IT系の仕事はリモートワークや座り仕事が多く、身体障がいのある方でも活躍しやすい職種が豊富です。スクリーンリーダーや音声入力など支援技術の活用で、視覚・聴覚障がいのある方もWeb・データ系の仕事に就くケースが増えています。

事業所を選ぶ際は、バリアフリー対応(車椅子・エレベーター)やオンライン通所の可否も確認することをお勧めします。

② 知的障がい

療育手帳をお持ちの方が対象です。

事業所によっては、PCスキル・データ入力・Webリテラシーなどの訓練に力を入れているところもあります。「IT系は難しそう」と感じる方もいますが、繰り返し作業や手順が明確な業務(テスト・データ整理など)は知的障がいのある方が得意とするケースも多いです。

一般型事業所でも対応していますが、IT就職を目指す場合はIT特化型事業所との比較が重要です。

③ 精神障がい

うつ病・双極性障がい(躁うつ病)・統合失調症・不安障がい・パニック障がい・適応障がいなどが対象です。

精神障がいのある方は、就労移行支援の利用者の中でも最も多い層です。通所ペースを週1〜2日からスタートできる事業所や、体調の波に合わせて在宅訓練に切り替えられる事業所もあります。

「体調が安定していないと使えない」と思われがちですが、体調を安定させながら就職を目指すプロセス自体が就労移行支援の目的のひとつです。まずは見学・相談から始めることができます。

④ 発達障がい

ASD(自閉スペクトラム症)・ADHD(注意欠如多動症)・LD(学習障がい)・DCD(発達性協調運動障がい)なども対象です。

IT職種との相性が高いと言われており、近年は発達障がい支援に特化した事業所が急増しています。特にASDのある方はプログラミングやデータ分析との相性が良いケースが多く、Neuro Diveのように発達障がい×AIスキル習得を専門とする事業所も登場しています。

「グレーゾーン」と言われる、診断はないが特性のある方については後述のFAQをご確認ください。

⑤ 難病

指定難病のある方で、就労を希望している場合も対象になります。

難病の方は体調が変動しやすいため、柔軟な通所スケジュールに対応してくれる事業所を選ぶことが重要です。在宅訓練・オンライン通所に対応している事業所であれば、体調が悪い日でも無理なく続けられます。

難病であっても就職後の定着支援(就職してからも最低6ヶ月サポートを受けられる)が使えるため、就職後の不安が大きい方にとっても有効な制度です。


障害者手帳がなくても就労移行支援は使えるの?

これは最も多くいただく質問のひとつです。

結論:手帳がなくても利用できるケースがあります。

就労移行支援の利用には、障害者手帳は必須ではありません。ただし、以下のいずれかが必要です。

書類・証明 取得方法・補足
障害者手帳(身体・精神・療育のいずれか) 各自治体の窓口で申請
医師の診断書 精神科・心療内科・神経内科などで発行
自立支援医療受給者証 精神科への通院で取得できる場合がある

「手帳の申請手続きが面倒」「手帳を取るほどではないかも」と感じている方でも、診断書があれば利用できる可能性があります。まず事業所や市区町村の相談窓口に問い合わせてみてください。

なお、手帳なしで利用する場合は、市区町村による「障がい支援区分の認定」が別途必要になることもあります。事業所のスタッフが手続きをサポートしてくれる場合が多いので、一人で抱え込まずに相談しましょう。


対象外になるケース

一方で、就労移行支援が利用できないケースもあります。

利用が難しいとされる主なケース

  • 65歳以上の方
  • 現在、一般企業に在職中で安定して働けている方
  • 就労継続支援(A型・B型)を同時に利用している場合
  • 入所施設に入っている場合(条件によっては可)
  • 障がいに関連する書類(手帳・診断書等)がまったくない場合

ただし「難しい」とされているケースでも、状況によっては相談の余地があります。「たぶん使えないだろう」と自分だけで判断せず、一度窓口や事業所に相談することをお勧めします。


「自分は対象?」チェックリスト

以下の項目に当てはまるか確認してみてください。

対象の可能性が高い方

  • 精神科・心療内科に通院中、または通院経験がある
  • 障害者手帳(身体・精神・療育)を持っている
  • 発達障がい(ASD・ADHD等)の診断を受けたことがある
  • 難病の診断を受けており、就職活動に不安がある
  • 体調や環境面で一般就職が難しいと感じている
  • 18歳以上65歳未満で、現在就職していない

一つでも当てはまる方は、一度事業所に問い合わせてみる価値があります。

たくさんの付箋がホワイトボードに貼られている

よくある質問(FAQ)

Q: うつ病でも就労移行支援は使えますか?

使えます。うつ病は精神障がいに分類され、就労移行支援の対象です。精神科・心療内科の診断書があれば、手帳がなくても利用できるケースがほとんどです。体調に合わせて通所日数を調整できる事業所を選ぶと、無理なく続けられます。

Q: ADHDの診断だけで就労移行支援は利用できますか?

利用できます。ADHDは発達障がいとして対象です。精神科または児童精神科の診断書があれば、手帳がなくても対応している事業所が多いです。ただし事業所によって対応力に差があるため、「ADHD対応実績はありますか?」と見学時に直接確認することをお勧めします。

Q: グレーゾーン(診断なし)でも使えますか?

原則として、何らかの医師の診断書または手帳が必要です。「グレーゾーン」と言われている方でも、まず精神科・心療内科を受診して診断書を取得することで、利用の道が開けます。受診のハードルが高い場合は、まず事業所の相談員に状況を話してみてください。

Q: 適応障がいで休職中でも利用できますか?

利用できます。ただし、在職中(休職中も含む)の場合は「現在の職場への復職を目指している」状況だと、就労移行支援ではなく他の制度が適切な場合もあります。退職後に利用を開始するケースが多いですが、休職中から相談・見学を始めることは可能です。

Q: 手帳の取得と就労移行支援の利用、どちらを先にすべきですか?

先に事業所に相談することをお勧めします。事業所のスタッフが手帳申請や受給者証の手続きをサポートしてくれる場合がほとんどです。一人で手続きを完了させてから利用しようとすると、時間がかかりすぎて就職準備が遅れる可能性があります。


IT就職を目指す場合の注意点

就労移行支援事業所は全国に3,000カ所以上ありますが、ITスキルを本格的に学べる事業所はまだ限られています

IT就職を目指すなら、見学・体験の際に以下を確認しましょう。

  • プログラミング・IT資格の訓練があるか
  • IT就職実績が豊富か(どんな職種・企業への就職例があるか)
  • リモート通所に対応しているか(体調に波がある場合)
  • スタッフにIT経験者がいるか

自分の障がいの特性に合わせた支援と、IT就職に向けた訓練。この両方が揃っている事業所を選ぶことが大切です。


まとめ

就労移行支援は、身体・知的・精神・発達・難病など、幅広い障がいのある方が対象です。障害者手帳がなくても、医師の診断書があれば利用できるケースが多くあります。

  • 対象は身体・知的・精神・発達障がい・難病と幅広い
  • 障害者手帳は必須ではなく、診断書でも利用できるケースがある
  • 「自分は対象外だろう」と決めつけず、まず相談することが大切
  • IT就職を目指すなら、IT特化型事業所を選ぶことが前提条件

「自分は使えるかな?」と迷っているなら、まずは事業所に問い合わせてみることが最初の一歩です。


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次のステップ

対象条件を確認できたら、次は事業所選びと利用の流れを確認しましょう。


この記事は公開情報・制度情報をもとに作成しています。最新情報は各事業所または市区町村の窓口でご確認ください。

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